春は寒暖差や新生活によるストレスの影響で、ホルモンバランスが乱れやすく、女性にとって心身ともに不安定になりやすい季節です。月経不順やPMSなど、女性ホルモンに関わる不調を感じやすくなる場合もあり、その影響がパートナーとの関係に現れることも少なくありません。本調査では、そんな“生理によるすれ違い”の実態を明らかにしました。
(*)PMS(月経前症候群)とは、女性ホルモンの変動などの影響で、生理前3~10日間に表れ、生理が始まると治まる精神的、身体的症状のことを指します。抑うつや不安、イライラなどの精神的症状や、頭痛や腰痛などの身体的症状が代表的です。
【調査結果①】約3割が「生理で関係がギクシャク」経験あり。別れに発展するケースも。
女性の約3割が「生理のせいで、パートナーとの関係がギクシャクしたり、険悪なムードになったり、喧嘩になった経験がある」と回答。さらにそのうちの約3人に1人が「別れを考えた」「別れそうになった」「別れた」と回答し、生理による影響がカップルの関係に深刻なダメージを与える可能性があることが分かりました。
【調査結果②】「生理のせいでパートナーとギクシャク」エピソードTOP5。最も多いのは「生理前のイライラで喧嘩に」
続いて、「具体的にどのようなことでうまくいかなかったか?」という質問に寄せられたエピソードをもとに、“生理のせいでパートナーとギクシャク”あるあるエピソードTOP5をまとめました。
第1位:生理前のイライラでパートナーに強く当たってしまい、喧嘩になった(51.8%)
<エピソード>
- ちょっとしたことでイライラが爆発。彼の言動に敏感に反応してしまい、自分でもコントロールできず口論になってしまった(25歳)
- 言い方がきつくなってしまい、後から「なんであんな言い方したんだろう…」と自己嫌悪に陥る(28歳)
- 普段は流せる冗談にカチンときて、旦那にキツく言い返してしまった(34歳)
第2位:生理による体調不良を理解してもらえず、無神経な言動に傷ついた(35.0%)
<エピソード>
- 「気の持ちようじゃない?」と言われて、理解してもらえないことが悲しかった(30歳)
- 寝込んでいるときに、「そんなことで休むの?」と冷たく言われて喧嘩に発展。その言葉がきっかけで心が離れてしまい、結局それが原因で別れた(32歳)
- 夫に「また調子悪いの?」と軽く言われ、その言葉だけで気持ちが沈んだ。もう少し寄り添ってほしかった(42歳)
第3位:生理前や生理中に過度に不安になったり涙もろくなり、パートナーに心配させてしまった (27.3%)
<エピソード>
- 普段なら気にならないLINEの返事の遅さに不安になり、勝手に落ち込んで泣いてしまった(21歳)
- 感情の波が大きく、ちょっとした言葉に過剰に反応してしまって、相手を困らせてしまった(27歳)
- 生理前に涙もろくなり、些細なことで泣いてしまって、それを見て彼が困惑しているのを感じた。感情的に不安定になった自分を見せたくなくて、彼に迷惑をかけたくないと思い、別れを切り出してしまったが、後から冷静になってみると生理前の症状だったと気づき、後悔している(29歳)
第4位:生理中だったが、パートナーにセックスを誘われて断ったところ、気まずい雰囲気になった(16.8%)
<エピソード>
- お泊りデート中に生理だと伝えたら、急に無言になって距離を感じた(22歳)
- 「ムード壊れた」と冗談っぽく言われたけど、内心とてもショックだった(29歳)
第5位:パートナーに生理周期についての理解がなく、避妊や妊娠に関することで誤解やトラブルになった(14.0%)
<エピソード>
- 「生理中は妊娠しないんでしょ?」と言われ、妊娠の可能性があると説明しても「大丈夫でしょ」と軽く扱われてがっかりした(26歳)
すれ違いを防ぐには?生理を「2人で考える」ための選択肢とは
生理による心身の変化でパートナーとの関係がすれ違うことは、決して特別なことではありません。大切なのは、お互いの理解を深めることと、それぞれにとって無理のない方法で向き合うことです。
もし「少しでもわかってほしい」「伝えるのが難しい」と感じる場面があれば、アプリなどのツールを活用することで、心理的なハードルを下げながらコミュニケーションをとるきっかけにもなります。生理を“女性だけのもの”とせず、必要に応じて2人で考えていける関係が、より心地よいパートナーシップの土台になるかもしれません。